「なんなんだよ、重いから、どけって」
「ねぇこのDVD貸して」
また…とんでもないことを言い出したぞ…
「何よ駄目なの?あっわかった、これから使うんだぁ…」
「ばっ、ばか野郎っこんなの俺には必要ねぇよ」
「じゃ決まりっ」
デッキから取り出され、ケースにしまわれていく俺のお気に入りの一枚
「…そんなん見てどうすんだよ」
「ん?新しい恋に向けて勉強すんの」
「…………」
…里緒菜…お前間違ってるって…
るんるん気分で部屋を出ていく里緒菜
部屋に一人、ぼそっと呟く。
「新しい恋か…」
ほんとはわかってるんだ…
里緒菜以上の女なんていないって…