「…なんで私が家に行ったこと知ってるの?」
遥ママしか知らないはずなのに。
私の問い掛けに、遥は私から離れてまた向き合う。
「実は昨日…愛那ちゃんに呼び出されたんだこの店に。遊輝も一緒にいた」
(………は?)
ビックリしすぎて何も言えない。
昨日って、あの2人は私の家にいたのに…
帰った後人でまた会って遥を呼び出したってことになる。
「そんとき愛那ちゃんに
"あの日凌とは遊んでないし会ってもない"って聞いて…
まさかとは思ったけど、母さんに聞き出した」
"今思えばあの日、母さんの様子変だったから"
ママさん嘘つけない人なんだ。
あぁ失敗。無理させちゃった。
「ほんとに…ごめん。
そんな嘘まで吐かせて。俺、最低だ。」
「うん …最低」
そんなに頑張って私の頼みを聞いてくれたママさんから聞き出したなんて。
「ごめん……」
「あの日はなんで亜梨紗ちゃんといたの」
勢いにまかせて。
1番聞きたかった
1番聞けなかったことを口にする。
…けど。
やっぱりどうしても俯いてしまって、遥の答えを待ちながら私の心拍数は上がる。
「………事故ったんだ。亜梨紗が」
意外すぎる答えに頭が回らなかった。
だって…次の日の朝、
あんなに元気だったのに?