「………なんかあった?」
真剣なトーンになった2人に聞かれ
「別れた」と呟いた。
「……………」
固まってしまった愛那と遊輝。
「……ぇ、待って待って。
俺すっげータイミング悪いよねなにこれ?」
「私もだよっ……、と…とりあえず凌ちゃんち行っていいかな」
「はいはい」
思いっきり動揺している愛那と遊輝に、私は苦笑いを浮かべて家に向かった。
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―――――………
「そう……だったんだ」
これまであったことを一通り全部を話すと愛那は驚いてるようだった。その隣で遊輝は何か考え込んでいるような様子。
「でも……凌ちゃんはまだ好きなんじゃないの?」
「遥くんのこと。」と珍しく愛那に真面目に聞かれて、私は少し戸惑ってしまう。
「……わかんない」
"まだ好きなんだ"
って認めるのは怖くて
でも、"もう好きじゃない"
なんてとても言えない。
「凌ちゃん………」
でも、今笑っていられるのは2人がいるからで。
もう遥は私に笑ってはくれないかもしれない。
話しかけてさえくれないかもしれない。
そう思うと今にも自分の決心を後悔しそうだ。
…こう感じるのはやっぱり、遥をまだ好きだって証拠なのかな。
「凌ちゃん…明日ひま?」
ずっと黙っていた遊輝がこちらを向く。
「…………は?」