~三日後~
「ん~。」
なんだか久しぶりに外の空気を吸ったような気がする。
やっぱり外はいいなぁ。
下駄箱で上履きに穿き替えながらふと思う。
久しぶりの登校って、なんだか緊張するのはわたしだけ?
それになんか…嫌に視線をいっぱい感じるんだけど。
「ゆきーっ!」
「っ!」
教室に入るなり、わたしの姿を見つけた美月が抱き着いてきた。
「も~、心配したんだからね。」
美月はぷくっと頬を膨らませる。
「ごめん、ごめん。でももう大丈夫だから。」
「そりゃあそうよね。」
美月はわたしから離れるとにこりと笑った。
え…何が?
「だって~、あの矢野千秋に看病してもらったんだもんね。」
はい?…か、会長が看病?
「ちょ、ちょっと…それどういう意味?」
「そのまんま。」
えぇ?美月さん、おっしゃってる意味が…よく分かりません。