「…次体育だっけ。」

「こら、話そらさない!」

美月がぺしっとわたしの額を叩いた。


「…痛いっ。」

「ゆきが誤魔化すからだよ?」

も~、そんな簡単に好きな人とかできないって。



「ん~村山くんとかどう?」

奈々がカフェオレの紙パックを持ちながら言う。


「むらやまぁ?!
ないない…あんなチャラチャラしたのに、ゆきは渡せません!ゆきはまだ純粋なんだから。」

ちょっと…美月さんっ。これから純粋じゃなくなる、みたいな言い方やめてよう。



「ん~じゃあ久保田くんは?」

「ダメっ!」

てか…クラスの彼女いない男子を片っ端から攻めるのやめてっ。


「美月、お父さんみた~い。」

奈々がだいぶ爆笑してる。


さすがに自分のことだから、わたしは笑えないって。