わたしは、会長を横目に家路を急いだ。 「ただいま~。」 っても誰もいないか。 うちの家は共働きで、お父さんは海外赴任中、お母さんは看護師。おまけにわたしは一人っ子。 家に一人なんて当たり前。 わたしは制服から着替えると、リビングで紅茶を入れた。 「あったか~い。」 温かい紅茶を飲むと、身体の芯から暖まった。 ふと窓の外を見ると、まだ雨が降り続いていた。 あの猫…大丈夫なのかな?