~一週間~
あの日から、会長と言葉を交わすことはなかった。
元々クラスも遠いし、代表委員会以外では、これといった関わりもない。
わたしの気持ちも軽かった。
「じゃあ月曜日にね~。」
「バイバ~イ。」
淳弥くんと帰る美月に別れを告げて、わたしは下駄箱へ向かった。
今日は金曜日。英語の先生曰く、TGIF(THANKS GOD IT'S FRIDAY)らしい。
だけど…いくら華の金曜日でも、この雨じゃなぁ。
外は天気予報通りのドシャ降りだった。
ローファーに穿き替えて、お気に入りの赤い傘を手に持つ。
正面玄関には、親の車を待つ子たちがたくさんいた。
わたしはその中をすり抜け、大雨の中へと繰り出した。