そっと繋がれた会長の手は…やっぱり冷たくて。

でも、わたしの身体は恥ずかしさで熱を帯びていた。


だって…周りの視線が痛い。




着いた先は体育館の脇。あまり人が通らない、小さな通路。




立ち止まって、先に口を開いたのは…わたしだった。


「もうなんなんですか?」

風が吹いて、さらりと会長の前髪を揺らす。



「会長は何がしたいんですか?わたしに…いきなりキスして。
わたしのこと、好きでもないくせにあんなことしないでくださいよ!」

言った…言ってやった。


バカ…会長のバカ野郎。