「明日から怖いことになりそう…」
そうぽつりと呟いた。
「何が怖いんだよ?」
目の前ではビールをおいしそうに飲んでいる川口。
「川口って自分がモテること自覚してる?」
「会社の外なんだし、響でいいよ。」
それはそうなんだけどって!
「あたしの質問の答えは?」
「まぁ、自覚してるけど」
「うわぁ、今非常にムカつく発言…」
「仕方ないいだろ?勝手に女が寄ってくるんだから」
こいつはいい香りを放つ花か?周りは蝶いや蜂だね!針をもった
「羨ましいですね!」
そう言い放ちあたしもぐっとビールを乾いた喉に流し込んだ。
「なぁ…茜、彼氏とかいないのか?」
こいつビール1杯ぐらいでもう酔ってんの?
「いないよ。響は?今日も女の子にデートの誘い受けてたじゃん!」
社会人になって2年目だけど、一度もされてない…要するに彼氏が出来てないってことなんだけど
「あーされるの苦手。なんて言うの…直球に来てくれる女の子がいい。周りから固めようとしてくるの苦手。」
へぇ~以外…
「響、もし好きって告白されたら付き合うの?」
「好きなやつだったら…茜は告白されただけで付き合ってたよな、高校の時」
あの頃は若かったから…ドキッとしただけでこの人好きかもって思って付き合ってしまったけど…
「今はきちんと考えてます!」
「本当か?」
怪しいっといった目であたしを見てくる響。
「本当です!」
何むきになってるんだろう…
「ふ~ん…まぁ告白するのってそれぞれルールあると思うし」
「告白のルール?」
注文した料理を食べながら話を進める。
「今日の女みたいにデートに誘って告白しようかといろいろあるじゃん」
茜はないのかと聞かれた。
「あたしは…なんだろう…最近告白とかしてないし」
「寂しい女だな…かわいそうに」
泣きまねをする響にイラっとした。
「誰か貰ってくれないかしら…」
いきなり冗談っぽく女らしく言うと、響が笑いだした。
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