その日の夜も響は日付が変わる直前に帰ってきた。
ちょっとお酒の匂い…
接待だったのかな?
そんな日が数日続いた。きちんと会うのは朝だけ。
響はうとうとしながら朝ごはんを食べている。
仕事でミスしなきゃいいけど…
やっと向かえた週末。
響はピクリとも動かず静かに寝息をたてている。
起こすの悪いよね…あんなに疲れてたし
早く、話してくれないかなぁ
川越さんの言い方からして、あたしも関係してるはずなのに…
午後になって響が起きてきた。
「すっげぇ寝た!」
気持ち良さそうに伸びをして、洗面所に向かった。
顔を洗ってる彼の後ろから
「そろそろあたしに話して欲しい」
真剣な声でかけてみた。響は顔を拭きながら振り返った。
「…どこまで知ってる?」
「全然知らない。でも!川越さんが気になること言ったの!」
「全くあの人は」
はぁっとため息をつくと、洗面所から出てリビングに向かった。その後ろを追いかけた。
「今はまだ話せない…」
響は冷たくそうあたしにいい放った。
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