「ぐっすり寝てたな」
ついてから響に起こされた。
「車に乗ってたらどうしても眠くなるのよ」
大あくびをして、車から降りた。響に手をひられて部屋にはいた。
お風呂に入って、ソファに座ってビールを飲んでいる時父さんが言ってた『順番』について思い出した。
「響、父さんが言ってた『順番』って何のこと?」
「お前、そんなに鈍感だった?」
笑いながら響が言う。
あたしって鈍感なの?
「義父さんが言ってた『順番』は結婚、妊娠の順番をきちんとしろってこと。要するにでき婚はやめてくれってこと」
「へ~」
「反応薄いな…折角説明してやったのに」
「だって…さ」
結婚とか妊娠とかもっと遠くの話だと思っていたから…照れ隠し?
「まぁ照れ隠しだろ?帰る時考えてたんだけど、一緒に暮らすからもう少し広い部屋に引っ越さないか?」
「ここも十分広いよ?わざわざ引っ越すの?」
「茜がここがいいって言うなら引っ越さないけど」
「ここがいい!」
「なら、来週の日曜日にここに来い」
「うん」
荷作りしないと!電化はいらいか…ここにあるし…
いるものといらないものをわけないと
「茜?そろそろいいかな?」
顔をあげると目の前に響の顔があった。
「響…」
優しくも激しいキスをした…
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