日曜日にあたしの実家に行くことになった。

「なんか緊張する…」

運転している響が実家に近づいてくると何回も呟いた。

「あたしのお母さん覚えてるでしょ?大丈夫よ!」

高校の時。何回か響はあたしのお母さんに会って、話をしたことがある。

「だよな?でも、お前の父さんには会ったことないし。」

「父さんも優しいよ!」

「だといいけどな」

はぁとため息をついた。




高速道路を使って、約1時間。あたしの実家に付いた。

家の近くにある空き地に車を止めて、歩くこと数分。玄関の前についた。

「開けるよ?」

顔が引きつってる響を見ながら言うと、響が大きく深呼吸をした。

「いいよ」




「かえりましたぁ〜」

リビングかどこかに居るはずの両親に聞こえるように叫んだ。

「あら!おかえり!」

母さんが小走りで玄関に出てきた。

「お久しぶりです。」

響があいさつをした。

「高校卒業以来ね!さっ早くあがって!」

あたしたちをせかして、リビングに通された。

リビングにもお父さんがいない。

「父さんは?」

「あら?さっきまでここにいたのに」

もしかして緊張してどっか行ったとか?




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