「響…」

「何?茜…」

「響…あたし…」

この際はっきりと気持ちを言おう。



「待て!それからあとは後で会社終わってから話そう。終わったら1階で」

響はあたしの言葉をさえぎって言い、慌てて医務室から出て行った。





響と入れ替わるように医務室のおばちゃんが帰って来た。

「あら?目覚ましたの?具合どう?」

おばちゃんは顔を覗き込んできた。

「もう大丈夫です!仕事に行きます」

べっとから出て、パンプスを履き服を整えた。

「驚いたわ!男の人が軽々とあなたを運んできたから。」


響があたしを運んでくれたの?


「目が覚めるまで居てくれるなんて、もしかして彼氏?」

「いえ!友達ですよ」

おばちゃんは残念と言って、あたしに帰ったらご飯を食べてしっかる寝ることと注意してくれた。






仕事場に行くと、みなさんもくもくと仕事をこなしている。一応部長に報告して、自分の席についた。

「茜ちゃん、大丈夫なの?仕事して」

「はい。ご心配かけました。」


顔をあげると座っているはずの平間さんの姿が見えなかった。


どこ行ったのかな?




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