「あのこ、病気なの」

雅のお母さんは、悲しい顔をして俺を見た。


「病…気?」



「えぇ、分かったのは最近なんだけどね?原因が分からないんですって。治療法もなくて。ただ、進行を遅らすことしかできないって。何だか、脳の病気らしくて神経にも影響を及ぼすって。若いから、進行も早いだろうって」


雅のお母さんは、いい終わると涙を流し始めた。



俺は、いまだに信じられずにいた。




雅が病気?


原因不明?





「治らないってことですか?このまま進行が進んだら…」








雅のお母さんは、首を横に振った。






俺は、横でただ座ってることしかできなかった。