"ねぇ、柚流。
あたし、空になりたい"







雅の言葉を聞いた瞬間、思い出してしまった。






………亜弥(アヤ)










「柚流くん?」

何も言わずボーとしている俺に雅が問いかけた。



「どうしたの?」



「いや…何でもない」

俺は答えた。






「さぁてと。帰ろっかな」

雅はそうゆうと荷物を持った。


「帰るって、授業は?」

入り口に向かう雅に言った。




雅は振り返ると、


「さぼり」

微笑むと手を振って出て行った。