光の中。



誰かが僕を呼んでいる。




『ー…ル…ワタル…』




柔らかな優しい声は僕の名を、何度も呼ぶ。




自分より少し高い位置から目を細め、僕の髪を撫でる。




暖かい温もり。




その人は口を動かすけど、声が聞き取れない。




「何‥?なんて言ってる?」




うっすらと浮かぶ影が、笑っている。




「誰?誰なんだ‥?」