泣いても泣いても、涙は枯れることがなくて……。 


それでも、私の頭に浮かぶのは、あの優しい眼差しの裕司くんだけだった。 



私を捕らえて離さない、真っ直ぐな瞳。


裕司くんの、暖かい大きな手。


裕司くんの、広くて大きな胸。


裕司くんの、頼もしい大きな背中。 



どれも大好きだった。



誰よりも、大好きだった。