「ねぇ、乾杯しない?」 


「乾杯?」 



「うん。再会に乾杯しようよ!」    



抱き締めていた腕を緩めると、裕司くんは手にしていた袋からコンビニで買ったと見られる缶ビールを差し出した。 



少し時間が経ったからだろうか。缶ビールの周りには、滴が零れ落ち、コンビニの袋を湿らせていた。



プシュッとプルタブを引き上げ、裕司くんの手によって開けられた缶ビールを手渡された。 



「ありがとう」 



ニコッと微笑むと、続けて自分の分も開け、前に突き出した。 



「「乾〜杯!!」」