章『お前顔色悪いで??本間に大丈夫か??』

「うん‥大丈夫‥ごめんちょっと座っていい???」

章『そこ座るか???』




普段道端に座ったりはしないが今日は道の端っこに優希と一緒にしゃがみ込んだ。

優希の青白い顔と‥

優希の吐く白い息‥

すべてがいとしくて‥

失うなんて現実に立ち向かえない自分がおる。




章『いつからしんどかったんや???』

「ん〜もともとあんまり体調よくなかったんやけど‥」

章『やけど‥???』

「亮ちゃんが久々に誘ってくれたから‥‥‥‥」

章『無理せんでもええねんで???』




俺にとっては辛い一言やったけど‥

それで優希が幸せならそれでええって思えた。




「‥‥‥‥‥‥‥‥章大‥」

章『‥‥‥なんやぁ???』

「‥‥‥‥‥‥‥‥しょうたぁ‥」




優希は俺の名前を呼びながら泣いていた。

俺らは道端に並んで座りこみ優希は俺の肩に頭を

チョコンと倒して俺はひたすら前を見すえた。




「‥‥‥章大の前では泣かせてな???」

章『いっぱい泣き‥』

「あたし自分が弱っていくのがわかるねん‥」

章『‥うん‥‥‥』

「どんどん‥‥あたし今まで出来た事が1つ1つできんく‥なるんかなぁ‥???」




声をつまらせながら優希が言う一言一言は

すごくリアルで‥




「しょうたぁ???‥‥‥」

章『‥‥どうした???』

「神様って‥‥おるんかな???」




小刻みに体を震わせながら‥

小さな手で俺の手を握りながら言った。

その手はあまりにも冷たくて‥

血の気がなくて‥

現実を見せられた気がした‥。

冬の桜並木道‥

優希はこの桜が満開になるんをあと何回一緒に見れるんや???








「神様って‥‥おるんかな???」