「ははっ!野林くんそんなことしてたんだ!」

「羽鳥くんって結構おもしろいんだね」

「で、その時私が――ほぁっ!?」


話のおちを話そうとしたところで大きな手が私の口を塞いだ。

「ストップ!沙緒里!なに言ってんだよ、恥ずかしいじゃねぇか」

「そうですよ。よりによって、その話をするとは……」

優と美月が恥ずかしそうな顔をして私を見下ろす。


「羽鳥くん!!」「野林くん!!」

皐月と奈美の声がきれいに重なった。
そして、チラチラと私の顔をみている。
忘れてた。美月と優に一緒に帰るっていわなきゃ…


「あっ!!皐月と奈美は私の友達だから二人が一緒に今日も帰る…?」


言うことを考えてなかったから訳のわからないことをいってしまった。


「「「「……」」」」


沈黙が訪れる…。
どう説明すればいいかわからない私はただオロオロするばかり。
すると、美月が口を開いた。


「えっ…と、5人で一緒に帰るということですか?」

「あ…うん。そう!!よく分かったね」

「あたり前です。何年一緒にいると思ってるんですか」

あきれた様子で美月がいう。

「ずるい!!俺にもわかってたもん!」

優が悔しそうにしてうつむく。
それをみて皐月と奈美が笑う。
うん。いい雰囲気だ。