ありえないっ、ありえないっー…

わたし何もしてないじゃん。

わたしぜんぜん悪くないし。

何回も朝からくりかえして学校に来た。

何回も言い聞かせて教室に入った。

大丈夫、大丈夫、友達なんだから。

昨日の冗談だからー!!、だよねー、うちら親友だし、ありえないって、とかきっと言ってくれて、みんなでまた昨日のテレビのこととか、話できる。


深秋も千英もまだ学校にきていないみたいだ。

教室を見回した。

由利とハナがこっちをみていた。

2人はわたしと目が会いそうになるとスッとそらした。

やだっ、うそ、まってよ。

背筋に冷たいものがはしる。

「由利、ハナ、おはよっ」

由利もハナも気まずそうにこっちを見るだけで、返事はしてくれなかった。