「マサヤー、何処へ行くんだ?」 ジョンの声だった。 彼は駐車場で、缶ビールを片手にタバコをふかしていた。 「ジョン・・・」 僕はトラックのドアを開けると、急いで乗り込み彼に言った。 「君の姉さんを送る前に、僕をホテルに届けてくれ」 僕の落胆した顔を見てジョンは察したようだ。 「ありゃー、カズのやつ見つかっちゃったかぁ。ばれちまっちゃしょうがない」 ジョンは悪びれた様子もなくそう言った。