「あーあ、もったいないねぇ。あんた一人が紳士ぶったって彼女はなーんにも感じないぜ。むしろ、一人分余計にヤレる時間ができたってなものさ」


背後にあご鬚をさすりながらフレッドが立っていた。


「それにあの子2つはサバ読んでるな」


「じゃ、16か、それでも若すぎるぞ」


「逆だよ。まだ12かそこいらの筈だ。ダイアンの妹の友達だよ確か」


「ぬあんだってぇー、それじゃあ小学生じゃないかぁ!」


僕は目を見開いて言った。


「俺に怒るなよぉ。大丈夫かあんた、この分じゃマニラなんかに行ったらおかしくなるんじゃないの」


フレッドは両手を広げ、大げさに驚いてみせた。


「もうおかしくなってきた。外の風に当たってくるよ」



僕は頭を抱えて外に出た。