僕はその日ついていた。


ビギナーズラックと言っていいかは分からないが、とにかく僕は初めてのギャンブルでツキまくっていた。


ディーラーは、僕がカードを開くたびに諦めに似た笑いをこぼした。


「そろそろ、家が買えそうね」


僕は女性の声に振り向いた。


漆黒の髪が腰までぴったりと、ボディのラインに沿って揺れている。ミニのスカートは目のやり場に困るほど短かった。まるで下着のようなシャツがかろうじて、僅かに膨らんだ胸を被っていた。



(やばいな、カジノの客めあてに商売してる女性だな)