「だって、アイは生まれ変わったんだ。アイは、いじめられてて、すごく辛い目にあってたのに、あの子ずっと我慢してた。あたしたちに心配かけないように、ずっと笑顔でがんばってた。ずっとムリしてた。あたしにはわかったもん。
だから、辛い過去をリセットできたんだからそれでいいじゃん。
アイにとって、辛い過去を背負って生きるより、全部忘れて、相馬 千鶴として生きた方がいいに決まってるっ!!!」

「なんで、きめつけんだよ・・・そんなこと、アイじゃねーとわかんねーじゃん・・・」

ルカの言葉は、オレの心に深く突き刺さった。
確かに、アイが辛い目にあってたことはオレも知ってる。
けど・・・だからって・・・

「相馬 千鶴とまた友達になれば、それでいいじゃん。今までとまたおんなじになるよ。」

「ユウスケはどうなんだよ。あいつはアイの心から消えるのか!?アイが相馬 千鶴として生きるのなら、ユウスケのこと、忘れて生きてくことになんだよ。人から忘れられるって、めっちゃ辛いじゃねーか。
だから、オレはそんなこと許せねー。」

オレも思わず、声が震えた。