すると、ケータイに、電話がかかってきた。
画面には、<ルカ>

「もしもし、ルカか?久しぶりだな。」
「あ、うん。久しぶり。」

泣きそうな声だった。

「どうしたんだ?」

「ーアイが……戻ってきた。」

「まじ!?アイ、戻ってきたのか!?今どこにいるんだ??」

オレにもわからなかった、心の中にかかっていた薄い雲が、一気に晴れ渡った気がした。

「………」

けど、ルカの返事は無かった。

アイが戻ってきたのに、ルカのこの悲しそうな声がひっかかる。

「ルカ??」