オレは、あれから小学校を卒業し、地元の中学校に通っていた。

本当は、茨城県のバスケの名門の私立中学から推薦はきていたけれど、どうしても地元から離れるのがイヤだったんだ。

ユウスケとバスケをしたこの場所。
アイとすごしたこの場所を。


もし……アイが戻ってきたら、オレの気持ち伝えたいな。


オレは、もちろんバスケ部に所属。友達もたくさんできたし、部活でも1年生でレギュラーに抜擢された。

オレはその日、部活から帰って、ランニングに行く準備をしていた。

家にはオレ以外誰もいない。
両親は仕事、兄貴は帰りが遅いから。