あの時泣いてたのは、こういうことだったのか。

オレは、タクシーや車がたくさん並んでる道の前を、全速力で通り過ぎる。

学校から空港まですげー近ぇから、もうきっと…
だけど、あきらめたくねぇ。

オレの心のどこかで、アイはまだここにいるって思ってる自分がいるから、体が動く。

人を掻き分け、エスカレーターを上がってく。

足が痛い。息が切れる。

だけど、ココで止まったら、オレはめっちゃ後悔するから。

やっとターミナルに着いた。
だけど、そこには、アイの姿は無かった。