「ねぇ、利久くんてどこから

来たの?」

「えっと...、」

色々質問されると、僕も

さすがに困った。

「ちょっと....」

魚屋の彼女が口を挟んだ。

「利久くんは女の子が苦手

なんだよ!」


は......?


「行こう!利久くん」

なぜか僕は勝手に女嫌いに

なっていた。


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気づけば屋上にいた。

「利久くん、さっきはごめんね」

「え?」

「とっさに....困ってたから」

「あ、ありがとう」

少し、彼女は頬を赤くして、

僕の顔を見た。

「あのさっ、私。井達結衣って

言うんだ。結衣って呼んで」

「結衣....?」

すると、真っ赤になって

「私、男の子に免疫もってないんだ」

と、小さな声で言った。

「ハハッ、結衣。よろしく」

僕は、この時君に

一目ぼれしていたかも知れない。