映画が終わり、満足げの

結衣は残りのポップコーンを

片手に持ち、歩いていた。

「良かったぁ」

「うん。良かったね」

すごくいいお話だった。

身分の違いで、恋人になれない

昔の時代の恋愛ストーリーだった。

「私が、あんなんになったら.....

とてもじゃぁないけど、死んじゃうな」

「それだけ、強いんだよ。主人公は」

でも、僕は。

そんなこと。

『愛せる。むしろ、愛してやる』

そぅ、心で思っていた。


「でも、私。利久くんなら

私、愛せれるなぁ」


ヤバいヤバい。

僕にそんなこと、言うな。

止まらなくなる。


「あっ、ありがとう。

僕もだよ。結衣を全力で」

そして、僕たちは

また。キスをした。