夏休みが終わり、今日は始業式
だった。
ダルイ声があちこちに響く。
「よぉ!利久」
俊一が元気に駆け寄る。
「おぉ。」
「相変わらずだなぁ」
始業式をサボり、
廊下を歩いていると結衣が
早歩きで、僕の横を通った。
「結衣っ」
「.....あ、利久くん」
少し、戸惑っていた。
この前の待ち合わせのことか。
「この前-.....」
「ごっ、ごめん.....急がしい
んだぁ。」
明らかに、様子が変だ。
僕の眼を見て、話さない。
「じゃ、じゃぁね」
どうして。
どうして、僕を見ない。
どうしてっ......。