でも、彩の時は一方的だったから
分からなかった。
「明日、謝ってみろよ」
「......。」
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今日は、一段と暑い日だった。
夏休み初日にも関わらず。
「はぁ....」
僕は、憂鬱だった。
昨日電話して、謝ったけども
心配なのは.....
「おはよぉ~」
「おはよ」
「今日は暑いね」
「あぁ」
いつものように、結衣と話
始めた。
「昨日はごめん」
「え?.....利久くん、まだそんなこと
気にしてたの?」
「え」
すると、結衣は二コリと笑い、
「利久くん、だから許すの」
と、さり気なく甘い言葉を
発した。
「.....そう」
僕は、少し戸惑った。
「ねぇ、行きたい所があるの」
「?」
トボトボと歩いていると、
いつの間にか見かけのない通りに
出ていた。