何で、結衣が東京に?
こんな、田舎の女が何故東京に?
「何かの用事じゃない」
僕は、ふてくされたように
言った。
「何で、怒ってるの?利久くん」
「怒ってないよ」
「怒ってるよ」
いつのまにか、僕と結衣は口喧嘩
をしていたらしい。
「やめろよ」
「.....もぅ、利久くん何て
知らないから」
「.........。」
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「なぁ、どうすんのさぁ」
「何が」
「明日から夏休みっていうのに」
「......。」
すると、俊一はため息を付き
「お前は幼稚だ」
「何でだよ」
「ふてくされて。アホか」
だけど、僕にはあの時の気持ちが
整理できなかった。
苦しいというか。
寂しいというか。
何とも言えない、気持ちだった。
「なぁ、それって」
「.......。」
「恋じゃね?」
「......こい?」
恋って、あの彩の時のような
感じかなぁ。