「あー、じゃあ、明日!」

そして隆志が、皆を引き連れて行くと、
また、気まずい空気が流れた。

まともに、目も合わせられずにいると、

「なんだよ。昨日の勢いはどうしたんだよ!」

ぶっきら棒に、恭一の方から切り出してくれた。


「“みち”なんて呼ばれたの、初めてだったから。」

「隆志も気が付いたよな?アイツ勘が良いから。」

「皆、驚いてたよ!」

「自分でも!ま、昨日のキスほどじゃないけど。」

また顔が、ポッポとしてきて、深く落ち込んだ。

「そんなんなら、するなよ!」

「!」

「ああゆうのは、…男からだろ、ふつう。」

「ごめんなさい」

「……なんかさぁ、謝ってばっかだよなぁ、俺等」

「あは、ホントだね。」

「…俺も、すぐに追いかけなくて、悪かった。」

「やだ!もういいよぉ」

「どうしたら良いか、わからなくて…」

「もう、やめてって。」

「恥をかかせたって…鈴木に言われてさ。」

「鈴ちゃんが?」

「…アイツ、良い奴だな!隆志とウマくいけばイイけどな」

(そっか、まだ、隆志が好きだと思ってんだ。知らないもんね…でも、言えないよな〜)

「休みに入ったら、4人で、どっか行こうぜ!」

「え?」

「夏休みなら、どこか1日くらい、皆の休みが合う日あるだろ?」

「ああー、そうだね。」