進学早々、
恒例の体力測定が行われた。
これは、己の体力を認識するため以外に、
体育の成績にも関わってくるものなので、
案外、皆、真剣に取り組むものだった。
その結果を見るなり、
担任の本多は大興奮で、
「北村は何故、どこの部にも所属していないんだ」
と、大騒ぎ。
クラスに来ては、皆の前で
陸上部に勧誘したと言う。
「へー、で、きょーちゃんはどんな?」
「“何言ってんだ?”って相手にしてなかったよ」
「ひえ〜、相変わらずの恐いもの知らずだね」
「“そういうのは、先輩方に聞いてから言ったほうがいいっすよ”ってさ…
でもそれ、すごい説得力のある意見じゃね?」
話を聞きながら、私は秘かに、
“先生、あきらめないでエール”
を、送っていた。
そして、先生の熱心な説得が、
今だに続いているのか、
確認するかのように、
隆志から聞く事が、
部活の帰りの、私の日課になっていた。
そんな帰り道、
反対側の歩道に目を向けた私は、
見覚えのある顔を見付け、
思わず、二度見をした。
(懐かしい顔だ〜。木村くんの友達の〜、名前は知らないんだった)
そう、自転車二人乗りの運転してた子だ…
恒例の体力測定が行われた。
これは、己の体力を認識するため以外に、
体育の成績にも関わってくるものなので、
案外、皆、真剣に取り組むものだった。
その結果を見るなり、
担任の本多は大興奮で、
「北村は何故、どこの部にも所属していないんだ」
と、大騒ぎ。
クラスに来ては、皆の前で
陸上部に勧誘したと言う。
「へー、で、きょーちゃんはどんな?」
「“何言ってんだ?”って相手にしてなかったよ」
「ひえ〜、相変わらずの恐いもの知らずだね」
「“そういうのは、先輩方に聞いてから言ったほうがいいっすよ”ってさ…
でもそれ、すごい説得力のある意見じゃね?」
話を聞きながら、私は秘かに、
“先生、あきらめないでエール”
を、送っていた。
そして、先生の熱心な説得が、
今だに続いているのか、
確認するかのように、
隆志から聞く事が、
部活の帰りの、私の日課になっていた。
そんな帰り道、
反対側の歩道に目を向けた私は、
見覚えのある顔を見付け、
思わず、二度見をした。
(懐かしい顔だ〜。木村くんの友達の〜、名前は知らないんだった)
そう、自転車二人乗りの運転してた子だ…