人間としての成長と共に、
恭一の行動力もパワーアップしている。


学校の廊下で、
野球の真似して電球を割ったり、
サッカーをして花瓶を割るなんてことは、可愛いもの。


この間は、
上下に分かれてる窓を、両方開けた、
真ん中の窓枠で逆上がりをしてみせ、
皆を、ヒヤヒヤさせた。


行動は、日々、派手になり、
指導室に呼び出される度、
態度も口調も悪くなる。


先輩からも呼び出されては、
しょっちゅう、どこか怪我をつくって…これでは目立って当然だ。


でも、けして恭一は“不良”ではない!


タバコも吸わないし、
万引きもしたことない。


“犯行”ではなく“反抗”はするけど、
はじめから悪いと決めつけられれば、誰だって不快に思うもの。


喧嘩するのだって…体力が有り余っているだけで。

危険な事をするのは…スリルを味わっているのかな?


そんな恐いもの知らずな行動が、
皆に悪影響なのだというが、

そのカリスマ性に引き寄せられる方に、問題がアルのでは?


さかんに弁護する私だが、
何を言っても、ただの言い訳にしか聞こえないだろう。


こんなに好きだなんて…自分でも驚いているくらいだ。