「園田のこと、何でも分かります!みたいな感じが、兄弟じゃないのに兄弟みたいでさ。」

「…小さい頃は、本当に兄弟みたいに育ったからね」

「そう思ってるのは、みっちゃんだけなんじゃない?」

「…」

「ま、後で気付いても、知〜らないっと!みっちゃんがそうなら、私も遠慮しないって決めたから。」

「…大丈夫!だったらあたし、きょーちゃんの方がタイプだから…」

「おお!」

「昨日ね、久しぶりに無茶するきょーちゃん見たら、昔、夢中だったことを思い出してさ〜」

「へ〜。」

「でも昨日は、本当に心配で…鈴ちゃんの言葉を思い出して…好きなのかなぁって…」


意中をさらけ出し合った私と鈴ちゃんは、
結束して応援・協力し合うことを誓った。


まず鈴ちゃんは、
名字ではなく、名前で呼ぶことで親近感が湧くだろうと、

私にも一緒に
“隆志”と呼ぶよう要請してきた。


『青春はしたいけど、筋肉痛は勘弁』と言って、
野球部のマネージャーを選んだ鈴ちゃんに対し、

隆志と同じ、
バスケ部に入部した私は、

悪い虫が付かぬ様、見張り番を命じられた。


ホントは、恭一も一緒に入ったのだが、
年功序列やチームワークといった類が性に合わず、
私達に相談も無く、いつの間にか辞めてしまっていた。


せっかくだから陸上部を薦めたのが、

最近、クラスに馬があう友達が出来たらしく、
そちらとの付き合いに忙しそうだ。