「やっぱり、クラスに馴染めないのかな?」

「あら?あらら〜、心配なの?」

「何それ?ただ単に、心配してるだけでしょ〜!」

「何も言ってないでしょ〜私。」

「言い方が変だった!」

「図星だから、そう聞こえるんじゃないのぉ?」

「もういい!」

「イイじゃん、北村〜!
恥ずかしがって隠すことじゃないじゃん!」

「なにが?」

「好きなんじゃないの?だって、気になるんでしょ?」

「それはホラ、Α組とは授業でも関わらないから、様子が分からないじゃん。」

「あのね、子供じゃないんだから」

「だって、あの性格だし」

「好きだからでしょ!」

「幼なじみだからです!」

「ああ、そうですか!じゃあ、言っておく…
友達なんかすぐ出来る!
あいつのこと、好きだって子も出てきて、
そしたら彼女も、すぐ出来る!」

「…」

「それでも、良いんだよね?」


鈴ちゃんとの喧嘩は初めてだった。

でも、この件に関しては、
私も、みすみす認める訳にはいかない!


久しぶりに、独りになってしまったが、
冷静に考えるには、ちょうど良かったのだ。


下校時、
下駄箱のところで隆志と出くわした。

「なによ?」

「帰るんですけど。」