私の、2年間にわたる塾通いの成果は、
インフルエンザによって試されることは無かった。
少しだけ落ち込む私に、鈴ちゃんは
「でも、同じ中学に行けるから、私は嬉しいな」
そう言って慰めてくれた。
塾に通い始めた頃、
“友達”と言える友達も居なかった私は、
どこの中学に行っても同じだと思っていた。
が、今は、かなり状況が変わった。
「ねー、みっちゃん知ってた?」
「なに?」
「世間が、バレンタインで盛り上がっていること」
「私には関係ナイ話だなぁ」
「“義理チョコ”も?
たとえば、園田や北村にとか…」
「…考えたことナイや。」
「ホントー?」
「まぁ、昔はね、お母さんがあげてたけど…」
「やっぱり。」
「でも、きょーちゃ…北村のお兄ちゃんにも、園田のお姉ちゃんにもあげてたんだよ〜。」
「な〜んだ。…ねぇ、笑わないで聞いてくれる?」
「うん。」
「あのね、私、今年はあげようと思って…園田に」
「え〜!」
「だって、中学で、どんな可愛い子と一緒になるか分からないじゃん!
その前に、私の存在に、インパクト付けておこうと思って!」
「…マジですか?」
「とりあえず義理チョコってことで。だってはずかしいも〜ん!」
(知らなかったな〜。)
インフルエンザによって試されることは無かった。
少しだけ落ち込む私に、鈴ちゃんは
「でも、同じ中学に行けるから、私は嬉しいな」
そう言って慰めてくれた。
塾に通い始めた頃、
“友達”と言える友達も居なかった私は、
どこの中学に行っても同じだと思っていた。
が、今は、かなり状況が変わった。
「ねー、みっちゃん知ってた?」
「なに?」
「世間が、バレンタインで盛り上がっていること」
「私には関係ナイ話だなぁ」
「“義理チョコ”も?
たとえば、園田や北村にとか…」
「…考えたことナイや。」
「ホントー?」
「まぁ、昔はね、お母さんがあげてたけど…」
「やっぱり。」
「でも、きょーちゃ…北村のお兄ちゃんにも、園田のお姉ちゃんにもあげてたんだよ〜。」
「な〜んだ。…ねぇ、笑わないで聞いてくれる?」
「うん。」
「あのね、私、今年はあげようと思って…園田に」
「え〜!」
「だって、中学で、どんな可愛い子と一緒になるか分からないじゃん!
その前に、私の存在に、インパクト付けておこうと思って!」
「…マジですか?」
「とりあえず義理チョコってことで。だってはずかしいも〜ん!」
(知らなかったな〜。)