隆志は、ふくみ笑いをしながら
一度、下をむいてから、

私の方へ、向き直して言った。


「みっこ。三十歳過ぎても、お互い独りだったら、俺達、一緒に暮らそっか?」


一瞬、時間が止まった。


「あはは、何それ〜…」


穏やかに、笑って誤魔化す私。



「ま、30歳なんて、まだまだ、先のことだけどな。」

「…30歳の私か〜。想像つかないな…。」