「泣くなよ。」

溢れる涙を拭きながら、やさしくキスする恭一は、

「ありがとうな。」と呟いた。


「俺ずっと、おまえと、こうなりたかったんだ。」

初めての腕枕に浸りながら、恭一は色々と話してくれた。

「とにかく早く、おまえが俺のものだって、確信がほしかった。」

「え〜？」

「他の男とは違うって…話はしても、Ｈはしねーじゃん。」

「当たり前でしょ！」

「…俺しか知らない未知。」

「…うん。」

「俺、兄貴のこと視てるからマセてたし、独占力もめちゃくちゃ強いし…」

「…」

「お前がまだ、ただ遊んでて楽しいって思ってた頃から、“俺のみっちゃん”にしたかった…コワイ？」

「ううん、あたしだって…きょーちゃんはヒーローだったんだから〜。」

「…隆志に言われたんだ。みっちゃんは、俺達のことを、男として見てないから、それまで待ってやれって…。」

「それいつぐらい？」

「まだ、ガキん頃だよ…今、思えば、隆志はしっかりしてたよな〜、その頃から。」

「お姉ちゃんとかがいると、気が利く子に育つんだよきっと。」

「そっか〜。…残念だったな、未知…」

「！。ちょっと、何が言いたいの！」

「何で、おまえなのかと思ってさ〜。」

「そのまま返すよ。」

「だよな〜。俺のどこがヨイの？」

「本気で言ってる？」