そんな話を聞いた後、
校庭で戯れている二人を見ると、

まるで、

私から解放され、
のびのびしている様にしか映らなかった。


「たーくん…園田隆志はどんな風だった?」

何故か、急によそよそしく、フルネームに…

「園田はね〜、みっちゃんと北村、二人のことを世話してるって感じかなぁ」

「?」

「ほら、ああやって皆と遊んでても、あの二人が仲良しなのが分かるもんね。
前までは、あの中に、みっちゃんも居たんだよ。」


凄く分かりやすい解説だった。


「あたし、あの頃、全然、気が付かなかったな〜」

「まさか、自分も男のつもりでいたとか?」

「…男に生まれてきたかったって、思ってた…」

「…今も?」

「今は、そうでもないかな〜。」

「……なんとなく、分かる気がするなぁ。
こうやって見てても、男って楽しそうだもんね〜
生理も無いし!」

「男からはさ、女って、どう見えてるんだろうね?」


戯れて遊ぶ彼らを、
ぼんやりと眺める私に、
一層、近づいてきた鈴ちゃんは、

「前から聞きたかったんだけどさ、
みっちゃんは、園田と北村のこと、どう思ってんの?」

と、声を潜めて聞いてきた。

「え、ご近所さんだよ。」

「…うっそだ〜!」