会議も終わりそれぞれの担当教室に向かう途中で俺のクラスの副担任になった三浦先生が話しだす。
三浦先生:「来年は、理系の教師が増えないと困ります。」
「確かに、現にかなりキツいですから…。」
三浦先生:「今日、仕事終わり職員メンバーで飲み会があるそうですが…。」
「いや、俺は行きません。」
三浦先生:「断ってばかりだと平岡先生に怒られますよ。」
平岡先生とは、体育教師の俺の先輩にあたる人だ。
「…。まいったな…。この前も断ったばっかりだしな…。」
右手で自分の頭をくしゃくしゃしながら、教室のドアを開ける。
佐伯:「先生〜!早く終わろ〜!」
教室に入るなり佐伯孝則が声をあげる。教室内もざわざわして賑やかだ。
「分かった分かった!とりあえず、副担任になる三浦先生を紹介して授業のこと話したら終わりな!!」
ガタガタっと生徒達は席に着き、嫌々ながらもちゃんと聞いてくれる。ちゃんとじゃないかもな。
「じゃあ、三浦先生お願いします。」
三浦先生:「今日から2組の副担任、三浦一樹です。このクラスの担当科目は化学です。よろしくお願いします。」