「ひっどい!」


怒る私に、三浦先生は笑いながら謝る。


めったに笑わない三浦先生を、大笑いさせてしまうなんて。


三浦先生:「本当に、君は面白いね。…今日プリントを持ってくるように頼んだのは、吉崎にコレを渡したくて。」


そう言われ、手の平を差し出すとトンッと私の手の平にひんやり冷えたプリンが置かれた。


「へ?」


思わず首を傾けて、三浦先生を見る。


三浦先生:「深い意味はない。ちょっとこの間のことを思い出してそのお詫びに、というか。」



へぇ!三浦先生って意外とそういうの気にしない人だと思ってたけど…。


「あはは。三浦先生も、面白いじゃないですか。…でも、ありがとうございます!プリン、好きなんです。」


そう笑うと三浦先生が、優しく微笑んだ。


ちょっと関わりにくくて怖い人だと思ってたけど、凄く優しい人なんだなぁ。


「…三浦先生って、下の名前何て言うんですか?」


三浦先生:「?…一樹ですが?」


「…一樹先生。」



三浦先生:「っ!?」


うーん、やっぱり…三浦先生だと言える。



「あ、すいません!ちょっとそう呼んでみただけなんです。」