「うん!うまい!」


モグモグとダイニングテーブルにクッキーを広げて食べる俺を、向かい側でじっと見る吉崎。



吉崎:「良かったです…。」


嬉しそうに微笑みながら口を開く吉崎。



「こっちは?」


クッキーを食べながら小さい方の袋を持ち吉崎に聞く。



吉崎:「…ストラップ、です…。あの…色々考えたんですけど…それしか思い付かなくて…。」



「へぇ〜!何でも嬉しいけど俺は!」


ガサッと開けると、電気に反射して光るシンプルなシルバーのストラップ。



何よりも、選んでくれるその気持ちが、たまらなく嬉しいんだ。



あの、吉崎が…俺にプレゼント…


フフッと思わず笑みを零してしまう俺に、優しく微笑む吉崎が…愛おしくて仕方ない。


目の前に…いるのになぁ、…弱いな〜俺は。



「…ありがとう。」




心の蝋燭にポッと火がつくように暖まっていく。…本当、嬉しいよ。




赤く染まる吉崎の頬。



吉崎:「じ、じゃあ、もう寝ます!」



吉崎はガタッと、頬を隠すように背中を見せてそう言う。




吉崎の小さな背中を見ると、どうしても俺は抱きしめたくなるんだ…。