吉崎はそのまま頷いて小さい袋と、大きめの袋をガサッと、背中に隠していたのか、前に出す。
まさか、本当にプレゼントだとは思わず、驚いて受け取る。
吉崎:「おお、お礼です!あの、いつもお世話になってますって!あ、あと…」
キラリと、ダイニングの方の電気が反射して光る、俺のあげたブレスレットを見せる吉崎。
吉崎:「これも、貰ったから…。えっと、大きい方は、クッキーです。小さい方は…」
「悪い!」
思わずバッと吉崎に背中を向けて、グビッとビールを飲み干す。
吉崎:「高木、先生…?め、迷惑…でしたか…?」
「い、いや…!そんなことないけど!」
吉崎:「けど…?」
「だぁ!…聞くなって!!」
グイッと思わず吉崎を引き寄せる。
吉崎:「ひゃ!」
「全く、抑えてたのに、!!」
嬉しすぎて、赤くなってしまう自分が…バカみてぇだ。
ギュウッと抱きしめる俺の腕にすっぽり収まってしまう吉崎の小さな体は、俺の心の中を掻き立てる。
どうしてくれんだ。
メチャクチャにしてしまいそうだ。
また、逃げてしまうだろうか?