高木先生:「な!?吉崎!?」
気付いたら、私は高木先生の胸元に飛び込んでいた。
「っ!!どうして、…強がるんですか!!」
高木先生:「…。」
私にはもう、分かっちゃうの。高木先生のいつもの笑顔は何かを隠してる時。
一緒に、過ごしてきて先生のこと何も知らない訳じゃ、ない!
「悲しいなら!っ泣いたらいいじゃないですかッ!!そうやって…笑わないで下さい!っ…寂しいじゃ、ないですかっ!」
高木先生:「…。」
ギュウッと高木先生の大きな体を必死に抱きしめて、溢れる涙を堪えきれずに、泣いた。
悲しい、悲しいです
高木先生が…
そうやって笑うことが
いつものように、なんてしないでほしい。
フワッと優しく背中に、先生の大きな手が触れる。
高木先生:「吉崎…。」
スッと耳元に先生の低い声がする。
こんな時でも、心臓はドキッと音を立ててしまう。
高木先生はそのまま腰を落として、私も一緒に床に膝をつく。
高木先生:「…肩、かしてくれ。」
一言そう言うと、私の右肩に、高木先生の頭が乗る。