吉崎奈緒 Side






思い詰めたような真梨奈を残し、時は過ぎ変わっていく。





風が冷たくなり、あっという間に秋を通りこしてしまいそう。




そんな11月中旬。





私は合格通知を手に、自分の部屋のベッドで喜んでいた。






やった!…高木先生と同じ大学…。


左手首に付けられた、先生に貰ったブレスレット。


…ふふ。



一人でにやけてしまう。






お父さんに電話しようかなぁ〜♪



でも、3月に帰ってくるし……。



って、ガバッと寝転んでいた体を起こす。




広げた指を、一つ、二つと折り曲げ数えていく。




12月から、1、2、3……。





心にザワザワと何かが溢れ出す。






高木先生と過ごすことが当たり前のように思っていたけど…後…3ヶ月ちょっとしかないんだ。






うそ…。





嫌だ…。