何だか凄く久しぶりに会うみたいだから、邪魔しちゃダメかな、なんて思い、安西先生のベッドの横に在った花瓶を持って病室から出てきた。
何だか、嬉しそうだったな高木先生。
安西先生って、凄く優しい人。
あの笑顔で優しさが滲み出てる。
花瓶の水を変えて、来る途中に持ってきた花を添えて、病室に戻る。
病室の扉を開けようとした時、高木先生の無邪気な声が聞こえた。
安西先生:「あの子は…?」
高木先生:「俺の生徒!」
安西先生:「へぇ、恭の生徒。はっはっは!」
高木先生:「…俺にもちゃんと!生徒くらいいる!…吉崎は、成雪さんの娘で、今代理保護者として一緒に住んでいるんだ。」
安西先生:「そうか成雪君、今は海外だったかな。成雪君の娘だったらきっと良い子なんだろうね。」
…成雪君、って安西先生…お父さんのこと知ってるの?
高木先生:「ああ!面白いよ、毎日一緒にいると。俺にとっても大切な存ざ…い!よ、吉崎!」
安西先生とお父さんのことが少し気になり扉を開けて中に入ると、話し続けていた高木先生が慌てて私に気付く。
え?大切な…存在?