少し、変なこと言っちゃったかもしれない。
慌てて話しを続ける。
「や!別に…いつも、私先生にバカにされてるから、…逆に高木先生のバカな所見たいってことです!」
何だか、頭が回らなくなってきた。
高木先生:「はは。俺、吉崎をバカにしてるのか?」
そんな私に笑いながら答える高木先生。
「…い、いつもからかうじゃないですか!」
高木先生:「…いや、それは…。……それより、今から安西先生に会いに行くか!」
「へ!?」
いきなりそんなことを口にする高木先生に驚く私。
高木先生:「いや…別に俺だけ行くつもりだったが、吉崎もどうかと思って…。」
いつも強引で決めて連れてっちゃう高木先生が珍しく私に聞くなんて。
「い、行きたいです!いいんですか?」
高木先生:「…ああ。ほら、行くぞ!」
高木先生は何だか少し照れ臭そうにそう言って、片手で自分の頭をクシャッとするとスッと立ち上がってドアの前まで行く。
え!もう行くの!?
決めたら早い高木先生の後ろを慌てて追い掛ける。
とりあえず、こんな普段着だし、あと適当に鞄だけ持ってマンションを出る。